米国産牛肉の輸入再開に関する記事をちらほら見かけるので、遅ればせながら、ちょっと書いてみることにします。
元ネタは、AERA No.66(05.12.26)のP28,29の「国産牛肉安全への疑問」です。
「アメリカ産牛肉は危険で国産は安全」という世論に対する警鐘です。


アエラの記事には、要約すると、以下のようなことが書いてあります。

現在の検査方法では、牛がBSEに感染していても、検査する部位の延髄閂部に異常プリオンたんぱく質が一定濃度まで蓄積しなければ、陽性の反応を起こさない。(中略)実際は、BSEに感染しているのに、陰性とされて検査を素通りしている牛も相当数いると推定される。

つまり、どこの国でも、実際にBSE発症をした牛として公表されるに至るのは、氷山の一角ということです。

そして、大事なことは、次の一文に集約されています。

BSEの安全対策とは、牛のBSE検査ではなく、食肉処理場での特定危険部位の除去だということがわかる。

その、食肉処理場での処理ですが、日本の処理では、ピッシングという、スタンガンで空けられた牛の頭蓋の穴からワイヤーを脊柱(背骨)に通して、脊柱の中の延髄を破壊するやり方を取っている施設が半数以上だそうです。
ピッシングによる脊髄の破壊により、そのまわりに脊髄片が飛散するとのこと。
要するに、国産牛肉では、食肉処理場の処理過程で、特定危険部位がそうでない部位に接触し、異常プリオンたんぱく質に汚染された牛肉が市場に出回っている確率が(低いけれども)あるとのことです。

その点、アメリカでは、処理の仕方の違いから、そうした汚染が発生しているとは考えにくいそうです。
逆に、アメリカで輸入している日本の牛肉は、BSE関係の安全対策で米国を満足させている九州など4食肉処理場を通った牛肉に限られているそうです。
つまり、アメリカ政府は、「アメリカで流通しているアメリカ産牛肉のほうが、日本で流通している日本産の牛肉よりも安全」と解釈していることになります。

以上のことから、私は、アメリカ産牛肉のほうが、実は、国産牛肉よりも安全なのではないか、と考えています。
精度の低い方法で全頭検査された牛肉と、異常プリオン除去という観点で安全な方法で処理された牛肉だったら、私は後者を選びますね。
実際、先々週の米国出張では、躊躇することなく牛肉を食べてきましたし(^^;

「国産牛肉は安全だ」と思っている方は、アエラの前号を一読してみることをお勧めします。

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