Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 誤発注の株売買無効に…日証協、取引所に制度要請へという記事が出ていました。
一部の国では、実際にこういう制度が機能していると聞いてはいますが、個人的にはこの制度には反対です。


 日本証券業協会は10日、誤発注によって成立した株式売買を無効にできる制度の導入を、東京証券取引所など全国の取引所に要請する方針を明らかにした。

 18日に要請の内容を正式決定する。これを受けて、各証券取引所は取引ルールの改正に着手する。

 日証協は、上場株式数の5%を超える売買注文を誤って出したケースについて売買を無効とするよう求める方針だ。具体的には、証券会社が自社の資金力で決済できないと判断すれば、取引所に無効を申請し、取引相手の証券会社などの了解がなくても取引を無効にできる仕組みの導入を求める。投資家が、誤発注で買った株式を他の投資家に売った場合も、売買を無効とするよう提言する。


思うに、証券会社のシステムにちゃんとしたチェック機構が実装されていれば、ジェイコム事件のようなことは、起こらないはずです。
まずは、ちゃんとしたシステムにすることが最優先されるべきです。

そして、人為的な誤発注が起こらないシステム下では、注文が勘違いによるミスなのか、意図的なものなのかは、区別のしようがなくなります。
つまり、いずれも正規の注文として扱われるべきです。

例えば、個人がインターネットでの売買で、注文株数を1桁間違えたり、信用買いと信用売りを間違えて発注してしまうことは、稀に起こっているものと考えられます。
実際、私自身、そうしたミスをしたことはあります。
しかし、約定後に「この発注はミスだった。無効にして欲しい」と証券会社に連絡して、取り合ってくれるでしょうか?
まず、無理ですよね。

日本では、業績に関する発表は、後場が終わってから、夕方に行なわれることが多いです。
売買を大引け直前に行なっておいて、自分に不利な業績発表が行なわれた場合に「信用買いと信用売りを間違えた。無効にして欲しい」とか「売買株数を1桁多く入力して約定してしまった。無効にして欲しい」とか、利用者が言い始めたら、どこまで対応してくれるのでしょうか?
きっと、個人投資家は、守られません。

証券会社の誤発注は無効化が出来て、個人投資家の誤発注は無効化されないというのは、平等ではありません。
これが、私が無効化制度に反対する理由です。

もちろん、社会的影響を考えた場合、無効化できる制度があったほうが良いケースがあるのは理解できます。
しかし、ちゃんとしたチェック機構を伴ったシステムにすれば、解決できる問題のはずです。
チェック機構の警告を無視してまで発注したのは、有効な発注として取り扱われるべきでしょう。
それによって、証券会社の年間利益が吹っ飛ぶような結果になっても、反故にされるのはおかしいと思うのです。
個人で、株で失敗して財産のほとんどを失うケースが救われないのと同様に。