氷菓 第十一話「愚者のエンドロール」【感想】

前回、映画の謎解きをして「万人の死角」の解決編を明らかにした奉太郎ですが、摩耶花からはザイルが登場しなかったこと、里志からはホームズの時代にはなかった叙述的トリックであったこと、そして千反田からも作者の本郷の意図とは違うのではないかと、それぞれ言われてしまいます。
普段、一緒にいる3人から、個別に順々に駄目出しされてしまって、奉太郎も流石に凹んでいました。
ただ、作品としての解決編としては十分な仕上がりであり、用意された小道具に会っていないとか、脚本を書いた人の知識と意図には合わないのではないかという、奉太郎としては一概には受け入れ難い状況だったのでしょう、思いつく言い訳を並べていました。

結果、入須先輩に当たってしまう奉太郎、またしても同じ茶屋でしたが、
奉太郎としては、言いたいことを言えたなと思いました。

入須先輩のチャットの相手は、間違いなく奉太郎の姉ですね。
後日、入須先輩に会って、再び前回と同じ茶屋に入った奉太郎と入須先輩、奉太郎にしては珍しく、感情的になっていました。
見方を変えてみると、入須先輩の言葉に方向付けされていたということで、それに気づいたと言わずにいられなかったのでしょう。
そう言えば、自分が中学生の時に「見方を変えてみると、エゴイズムによって、社会が歴史が成り立っているのも事実だと思う」と語った友人がいたことを思い出してしまいました。

その後のチャットシーン、流石の女帝も、奉太郎の姉には叶わなかったようです。
奉太郎の姉は、入須先輩の心境まですべて見通していたのでした。
真の女帝は、入須先輩ではなく、奉太郎の姉なのでしょうね。

さて、千反田の、「人が死ぬところは見たくない」という台詞、脚本を書いた本郷先輩とも通じていたのでしょう。
それを聞いた奉太郎の「お前らしい」という科白と、それに対してにっこり笑って返した千反田、何とも微笑ましかったです。

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