有給休暇を取得して、GHELIA EXPO TOKYO 2020というAIとVRに関する無料セミナーを聴講して来ました。
私自身の業務はAIは少しは関係するもののVRには関係がなく、興味本位での参加なので、出張扱いではなく私用で年休にして聴講して来ました。
元々は受付開始時間よりも早く会場に着いているようにするつもりだったのですが、早朝に会社のメール対応をしていたら遅くなってしまい、会場に着いたのは受付開始時間をちょっと過ぎた頃でした。もう少し早く着いていたらテーブル席に座れたので、ちょっと失敗でした。
個々のセッションについて言うと、午後のパネルディスカッション中心のセッションよりも、午前中のセッションのほうが役に立ったなと感じました。
どのセッションで言及されたかはさておき、興味深かった内容を備忘録として残しておきます。
AIの活用分野として自然言語処理があって、論文のサマリを作るのが有用とのこと。
サマリを作れるような優秀な研究者は、他人の論文のサマリを作るよりも自分の研究に時間を使いたいとのこと。
また、最近は寄稿される論文の数が膨大で、ある人がある分野の全部の論文に目を通すのは不可能とのこと。
そこで、AIに論文のサマリを作らせることで、論文を読むのに掛ける時間を自身の研究に充てられるように出来るとのことでした。
なるほどなと思いました。
あと、画像処理の活用で、通行量調査が挙げられていました。
通行量調査は税金の関係で自治体に義務付けられているそうです。でも、寒い地域などでは冬は誰もやりたがらないとのこと。
こちらも、画像処理とAIの適用で無人で出来るようになるとのこと。
上記の論文のサマリと同じで、「やらなければならない仕事だが、人はやりたがらない仕事」にAIは打ってつけだと言われていました。
別の話として、相関関係と因果関係の違いが分かりやすく説明されていました。
例えば、ノーベル賞受賞者の多い国は、チョコレートの消費が多い傾向があるそうです。
では、チョコレートを食べると研究が捗ってノーベル賞受賞者が増えるかというとそんなことはありません。これはあくまで相関関係でしかないとのこと。
実際には国民一人当たりのGDPが高いと、ノーベル賞受賞者も多くなり、チョコレートの消費量も多くなるそうです。よって、それぞれはGDPとの間に因果関係があるとのこと。
相関関係に目を奪われて因果関係がないものにフォーカスすることがないように気を付けなければと思いました。
最近はAIに関するコンサルが増えているらしいのですが、Excelを使えば解決できるような課題もけっこう相談を受けるそうです。
数学的なことを知らない相談者(経営者)が多いという話でした。
最後に、碁の対戦をするAIですが、元々は過去の棋譜を入力にしていたそうです。
が、人間の棋士には人間らしさがあって、ルール的には許されていても棋士はまず打たない手というのがあり、そうした手の中に有効な手が含まれているとのこと。
なので、過去の棋譜を入力にするのではなく、ルール的に許されている手を網羅的に考慮することで、より強いAIにすることが出来たそうです。
こうした話は、ビッグデータから戦略を考える際に、頭の片隅に置いておいたほうが良さそうです。
普段、AIとは関係のない仕事をしているので、他分野の方のお話を聞くと色々なことに気づかせてもらえます。
今後も、時々、社外のセミナーを聴講して来るようにしようと思います。
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