ガンダムSEED DESTINY Phase-32 ステラ【感想】

SEED DESTINY第32話についての感想です。
前回のガンダムSEED DESTINY Phase-31 明けない夜【感想】に引き続いて、アニメ誌はほとんど読んでいないので、あくまで放映を見ての感想です。

前回、基地ではなく都市を破壊する理由がよく分からないと書きましたが、冒頭のジブリールの発言で判りました。
「そこにザフトがいる限り」なんですね。
でも、いくらなんでもやり過ぎだと思います。
これでは、オーブでなくても、地球連合軍に組したくなくなる国は出てくるでしょう。
「ユニウス・セブン落としの犯人を拘束できないでいるプラント」と「ザフト軍が駐留していると言うだけで都市を破壊する連合軍」とでは、世論としては地球軍のほうが悪い、ということになるでしょうから。

フリーダムとアークエンジェルがデストロイと交戦していると知った時のタリア艦長の驚きの表情、良かったです。
「流石、正義の味方の大天使ね。助けを求める声あらば、ってことかしら」という台詞には、ちょっと皮肉もこもっていましたけど。
「共闘できればとも思うけど、難しいわね。今となっては。」という台詞もありました。
ここで「共闘」という言葉が出てきたのも、ある意味、進展ではないかと思います。

それが、シンの出撃にあたり、タリアがシンに言った「思惑は判らないけど。敵を間違えないで。」という発言につながったのでしょう。
また、「司令部はあなたに期待しているわ。お願いね。」と言った時、タリアが視線を反らしたのも印象的でした。
司令部の意思と、タリアの意思に、距離があるということでしょうね。
ステラを連合軍に返したシンの行動が不問にされるのですから、当然といえば当然ですが。
結局、シンはデストロイのパイロットがステラだと知った時、フリーダムを攻撃しましたが、あれも不問になるのでしょうか...

インパルスは、ウィンダムに組み付かれて、ネオから「やめろ、ボウズ」「あれに乗っているのはステラだぞ」と言われましたが、そもそも、組み付かれるくらいの隙があれば、インパルスはウィンダムにやられてしまっていてもおかしくない気がするのですが。
逆に、インパルスにも、ウィンダムを撃つことは出来たでしょう。
とりあえず、気にしないでおきます。

そう言えば「ボウズ」という呼び方って、かつて、ムウがキラを呼んでいた時の呼び方だったような。
ネオ=ムウ説の伏線でしょうか。

ネオと言えば、ネオのウィンダムもキラのフリーダムに両腕を落とされて撃墜され、ネオは機体から放り出されたのですが、その時のアークエンジェルのクルーの反応の描かれ方は、意外でした。
マスクが外れていたとはいえ、うつ伏せで顔も見えず、今の髪型では、ムウと関連付けるのは難しいと思うのですが。
下船して、ネオの近くに言った時には、半ば仰向けになっていて顔も見えたので、この時初めて「もしかして、ムウ?」となったのなら分かりますけど。
いずれにせよ、予告編によると、ネオはアークエンジェルに運び込まれたようです。
今後のマリューさんとの絡みが気になるところです。

デストロイに決定的な打撃を与えたのは、キラのフリーダムでした。
もし、あの時キラが攻撃していなければ、あの状況では間違いなくシンのインパルスはやられていたでしょうから、ある意味、キラはシンの命の恩人なわけです。
このことを、シンはどう解釈するのでしょうか。
ステラを再びモビルスーツに乗せ戦わせたネオ(地球連合軍)を恨むのか。
ステラのデストロイを最後に攻撃したキラのフリーダムを恨むのか。
それとも、ステラを助けられなかった自分を責めるのか。
予告編で、アスランがシンに対して語りかけていたのは、おそらく、前回独房で言ったことと同じで、「ステラを地球軍に返したら、またモビルスーツに乗らされるだろうから、返すべきではなかった」ということだと思います。
それを、シンが、どう昇華するのかが、興味深いです。
予告編の最後の、シンとアスランの表情からすると、どうも、シンはアークエンジェルとフリーダムを敵視するのではないかという気もするのですが...

今回で、連合軍のエクステンデント3人が、すべて亡くなりました。
スティングもオーブのアストレイに討たれてしまいましたし、ネオもアークエンジェルに連れて行かれ、地球軍のモビルスーツの戦力はなくなりました。
地球連合軍に新しいキャラクタが登場するのでしょうか。

次回は、「示される世界」というタイトルですね。
「新たな敵を打ち砕け インパルス」ということなので、おそらく、デュランダル議長が何かを提示するのでしょうけど、ちょっと予想ができないですね。
次回が楽しみです。