読売新聞 - 日証協、誤発注での利益返上呼びかけ…外資系に異論もという記事が出ていました。
みずほ証券のジェイコム株大量誤発注問題で日本証券業協会は20日、国内大手3社を含む証券会社14社の首脳らで構成する証券戦略会議を開き、ジェイコム株の売買で利益を上げた証券会社に対し、「自主的な利益の返上が必要」との統一見解をまとめた。とのことですが、何故、利益を返上しなければならないのか、私には理解できません。
今後、利益返上の枠組みを早期に固め、各社に返上を呼びかける方針だ。しかし、証券各社が自主的に利益を返上する“日本的”な解決方法には、外資系証券会社を中心に反発も予想され、調整が難航する可能性もある。ということで、私には、外資系証券会社の反発は当然だと思います。
そもそも、誤発注とは言え、システムが誤動作して誤発注したのではなく、人為的なミスだったのは既に報じられている通りです。
担当者が、警告画面を、「いつも見慣れているから」と見過ごしたことも、周知の通りです。
株式取引は、基本的に自己責任が原則です。
発注数やタイミングを見誤って損失を被ることは、証券会社の自己売買部門に限らず、個人でもよくあることでしょう。
その反面、絶妙なタイミングで取引をして、利益を得ている人もいるわけです。
それが、相場と言うものです。
確かに、東証の(富士通の)システムの不良で注文取消しが出来なかったという面はあったのでしょうけど、約定してしまった以上は、正当な取引です。
今回の件で利益の返上を依頼したり、それに応じたりするということは、市場の否定につながりかねません。
株式売買で損失を被ったことのある人は、納得できないでしょう。
「じゃあ、自分の取引での損失も、なかったことにして欲しい」と言って通らないことを、皆、承知で市場に臨んでいるはずです。
ぜひとも、外資系の証券会社には、正々堂々と異論を述べて欲しいものです。
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