ヒューザー、18自治体に139億円の賠償請求

asahi.com: ヒューザー、18自治体に139億円の賠償請求 - マンション耐震強度偽装という記事が出ていました。
小嶋氏は、あくまで自分には責任がないと言うつもりなのでしょうか。
まったく、腹立たしいです。

 耐震強度偽装事件で、ヒューザーは30日、東京都など18自治体を相手に約139億円の賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。違法建築物を未然に防ぐ注意義務を怠り、建築確認で偽装を見逃したために損害をこうむったと主張。民間検査機関による見逃しについても賠償責任は自治体にあるとしている。
自治体の責任がゼロとは言い切れないかも知れません。
では、ヒューザーにはまったく責任がないと言うのでしょうか。
これまでの国会での参考人招致、証人喚問で、小嶋氏が、姉歯氏や検査機関に対して圧力を掛けていたことは明らかです。
自分の非を棚に上げて、責任をなすりつけているとしか思えません。
しかも、証人喚問では小嶋氏はほとんど「訴追される恐れがある」という理由で、回答を拒否していました。
自分に都合の悪いことは一切言わず、自分の都合の良いように地方自治体を訴えるとは、自己中心的も甚だしいです。
 提訴を受け横浜市は、「ヒューザーが構造計算を依頼した建築士が偽装して行政処分を受けているにもかかわらず、建築主自ら自治体を相手に訴訟を起こすなど本末転倒だ」とのコメントを発表した。
まったくその通りですよね。
ヒューザーが姉歯氏に圧力を掛けて偽装させたようなもので、諸悪の根源は小嶋氏です。
検査機関にも問題はあったでしょうけど、見抜けなかったからと言って責任を問うのはおかしな話です。
そもそも、品質の悪い建物を作ったのは、ヒューザー自身なのですから。
こんな馬鹿げた訴訟が通らないことを祈ります。

別の例を挙げれば、医師国家試験に合格した医者が医療ミスをしても、合格のお墨付きを与えた国自体は責任を問われません。
それと同じ論理で、誰でも分かる話です。
こんな訴訟に2,000万円近くの印紙代を払うくらいなら、被害者救済にあてることを第一に考えるべきでしょう。

とは言え、住人の方は、このままでは可哀想な気もしないではないです。
が、他と比べて安価な物件に手を出したわけですから、多少のリスクは負わなければならないだろうとも思います。
全額補償は無理だと思いますが(と言うか、もしも税金から全額補償されたら、高くて安全なマンションを買った人が納得しないでしょう)、落としどころが難しいところでしょうね。