自分のルールに則った株式投資をするための心構え

そろそろ年度末を迎えるので、今期の反省と、来年度の株式投資の取り組みに対する心構えを書いておきます。

ここのところの株式投資の悩みは、自分で決めたルールに従って取り引きをするという、簡単かつ単純なことが実践できていないことです。
いつも、場中に気配値を見ては、小額で利確、中程度の額で損切りしてしまっています。
1回で大損することはなく、勝敗では利確のほうが多いのですが、通算損益はマイナスです。
似たような投資実績の方も多いのではないでしょうか。

そこで、自分なりに、どうしたら失敗しないだろうかと考えてみました。

結論として思い至ったのは、お金に対する欲を排除することだと思います。
「減らすくらいなら、ちょっとでもいいから利確して増やしたい」
「これ以上の損失を抱え込みたくないから、反転するかも知れないけど損切りしてしまおう」
どちらも、お金に対する執着心があるから、行動に移してしまうのだと思います。
お小遣い制のサラリーマンなら、ちょっとでも小遣いを増やしたいという気持ちはお分かりになると思います。
例えば、ランチ代が捻出できたとか、飲み会n回分の損失を出してしまったとか、ついついそういう換算をしてしまいます。

一方で、私の独自の銘柄スクリーニング手法は、出来高と乖離率の変化に基づいて、統計的に負けない売り買いの指標となる乖離率(すなわち指値注文をする際の株価)を求めるものです。
これはExcelマクロのアルゴリズムで機械的に導き出しているもので、新規取引の当日や翌日に一時的に含み損を抱えることはあっても、手掛けてから一週間以内に多かれ少なかれ利益を出せる確率が、統計的に(まだ数ヶ月ですが)ほぼ100%と言えるスクリーニング方法です。
今後の取り引きでも、9割方、信頼できると思っています。
元手(信用保証金)に対して平均7割で投資をして1回の投資で4%の収益、これを月平均2回実行できれば、月当たりの利回りは5%です。
これまでの統計から、これは十分過ぎるほどに現実的です。

そういうスクリーニング手法をほぼ確立できているのに、何故元手がほとんど増えないのか...
そこで、こういうふうにに考えれば、ルールに則った株式投資が出来るのではないかと考えました。

「今、証券口座に入っているお金は、お金ではなくて、ただのポイントなんだ」と。

自分のお金だと思うから、時々刻々と変化する資産の増減に一喜一憂してしまうのです。
お金ではなくて、株式取引というゲームに参加するためのポイントなんだと思えば良いのです。
ポイントが300,000を切ったら信用取引ができなくなり、ゼロになったら退場です。
信用取引でもレバレッジを効かせないで、いつもポイント(信用保証金)の範囲内でゲームに参加していれば、一発退場はまずありませんし、追証で入金しなければならなくなるリスクはほとんどありません。
ただのポイントと割り切れば、場中に気配値を見て一喜一憂することもなくなるでしょう。
信用取引の場合、追証のリスクはゼロではありませんが、保証金を超えないポイント数で手掛けていれば、1回ストップ高やストップ安になったくらいでは、即日追証が発生する心配はありません。

そして、自分はこのゲーム(すなわち投資家同士の心理戦)に負けない法則を趣味で探究していて、自分自身もゲームに参加することでその法則の正しさを検証しているんだ、と考えることにしようと思います。
ゲームに参加しなくても法則の正しさは検証できますが、参加することによって自身の注文も気配値に対してわずかながら影響を及ぼします。
そういう意味で、少しでも自身で参加しないと検証は不完全なので、自分も参加するのです。

金銭の取り引きではなく、架空のポイントを使ったゲームで、あくまで趣味なんだ、と、そう思えば、新規取引注文が約定してから返済が完了するまで、ドキドキすることもありません。

目標は、あくまで退職後のファイナンシャル・フリーダムですが、サラリーマンとしてちゃんと働いて厚生年金に加入していますし、個人年金保険にも加入しているので、今の歳で余裕資金の範囲で株式投資に失敗しても、定年退職後に人並みの生活は送れるでしょう。
うまく行って月5%の利回りで回せれば、6年後に1,000万円(所得税が引かれるので、現実的にはもう少し先ですが)に達します。そうなれば、人生が変わって来ますね。
その頃には、株式売買で得た利益を住宅ローンの繰上げ返済に充てることも出来るでしょう。
捕らぬ狸の皮算用ですが、そういうのを想像するのは、宝くじに当たった時のことを考えるのと同じように、楽しいものです。
ただし、自分のルールに従った投資を着実に行なっていくのが大前提です。

2006年度(4月から)は、上述の考え方で株式取引というゲームに臨もうと思っています。