ゴールデンクロスの予測

先日、逆張り株式システムトレードの失敗に学ぶで書いたように、自分の逆張りのシステムトレード手法に限界を感じ、とある、ゴールデンクロスの予測をするサイトを参考にすることを考えました。
あくまで、そのサイトのサービスに限定された話であり、同種のすべてのゴールデンクロス予測系のサービスがこうだと言うつもりはありません。
ただ、サイトに書かれていることを鵜呑みにしてはいけないなと、個人的には感じています。

そのサイトのサービスで紹介されている過去の実績では、まもなくゴールデンクロスになると予測した後、低くても5%、高ければ50%以上の上昇を記録していました。
もちろん、必ず上がり続けることを示しているわけではなく、紹介後の短期的なピークに限った話です。
中期的には株価は上下するものなので、これくらいのパフォーマンスは上げられても不思議はないと感じ、うかつにも紹介銘柄を信用してしまったのです。

始めの数回は利確できたので「これなら、欲張らなければコツコツ利確できるかも」と思っていたら、今週の日経の大暴落です。
一気に大幅な含み損になってしまいました。

そこで、改めて、そろそろゴールデンクロスするであろうと言われていた紹介銘柄の、過去の実際のパフォーマンスを吟味してみました。
サンプル数は100余りです。
紹介銘柄のうち、実際にゴールデンクロスが発生したのは、何と4割以下でした。逆に言うと、「まもなくゴールデンクロスになりそう」と紹介された銘柄のうち、6割はゴールデンクロスせずに下落に転じてしまったのです。
もちろん、最近の地合いの悪さの影響がなかったとは言えません。
しかし、今週の500円以上の爆下げより一週間以上前の紹介銘柄でのサンプリング結果ですから、完全に地合いの悪さのせいにすることもできないでしょう。
仮にもっと長い期間でサンプリングをしても、予測の通りにゴールデンクロスする銘柄は5割に満たないのではないかと思います。

相場では、短期的に上がるか下がるかは、平均的にはほぼ半々です。
その中で、そろそろゴールデンクロスしそうなチャートで、その後、実際にゴールデンクロスするまで上昇したのが4割という結果は、そこそこ相場のチャートを読める人と比べたら、大差ないと思うのです。

そんなこともあり、ゴールデンクロスの予測情報は、あくまで参考にしかならないと考えることにしました。
もちろん、「ゴールデンクロスになりそうなチャート」という情報は、それなりに価値はあると思います。
自分でそういう銘柄を見つけ出すのは、かなり手間が掛かりますので。
ただ、過度に信用して機械的なシステムトレードの基準にするには、必ずしも適切ではないと感じました。

これからは、別の方法を模索するつもりでいます。
良い手法が見つからなければ、システムトレードから足を洗う、すなわち株をやめると言うのも、一つの選択肢になるかなと考え始めています。