スチームボーイ【感想】

一ヶ月ほど前に、TBSの深夜に放送されていたのを録画したのを観ました。
国際線の機内上映で観たことがあったので、観るのは2回目になります。
なかなか面白かったです。

考えさせられるのは「科学は何のためにあるか」ですね。
これについては、人それぞれであり、もちろん、そのどれもが(その人にとっては)正しいのだと思います。
そうした様々な考え方を、立場とともにちゃんと描いているあたり、良く出来ていると思いました。

登場人物で言うと、主人公のレイはもちろん、スカーレットも良い味を出していたなと思います。
「勝たなければ財団は儲からないのだから、勝たなければならない」と言う経営者的な考えだけでなく、「蒸気で動く兵士」が実はその中身は普通の人間であることを知った時点では「これはいけないことだ」と感じてサイモンを呼び付けています。

クライマックスは、崩壊するスチーム城からレイがスカーレットをお姫様だっこして蒸気の力で飛行して脱出するシーンですね。
あのシーンは、何度見ても「いいな」と思います。音楽ともうまくマッチしていますし。

気になったのは、あれだけ滅茶苦茶なことをしたら、オハラ財団もかなりのダメージ(金銭的、社会的)を受けることになるのではないかということです。
しかし、エンディングではスカーレットはその後もかなり好き放題やっていたようなことが描かれていたので、没落したわけではないのですね。