不都合な真実【感想】

TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして観ました。
かなり前から予約リストの上位に入れてはいたのですが、人気が高くて在庫なし状態が続いており、ようやく借りることが出来ました。

内容は、アメリカのゴア元副大統領による、地球温暖化に関するドキュメンタリーです。
科学的データに基づいて、近年の大気中の二酸化炭素濃度の上昇と、平均気温の上昇の関連について述べており、説得力があります。
また、温暖化による世界の各地域の気候の変化が、自然災害の大規模化を招いているという説明も、論理が通っており、納得の行くものでした。
一点だけ、「このままではヨーロッパには氷河期が来る」といった話があったのですが、それについての説明が不十分だったのが残念でした。

印象的だったのは、地球温暖化説を唱える科学者が何百人もいて、温暖化を否定する科学者が一人もいないのに、メディアや政治家の中では「温暖化説が正しいとは言えない」といった発言が少なくないことです。
ゴア氏が明言していたかどうかは分かりませんが、各種業界の圧力があったのでしょう。
あるいは、科学を信じない人が、自分の思い込みで発言したのかも知れません。
そう言えば、昔、友人の「見方を変えてみれば、エゴイズムによって、社会や歴史が成り立っているのも事実だと思う」という文章に感銘を受けたことを思い出しました。
地球温暖化の問題は、まさに人間のエゴによって引き起こされた問題とも言えます。

このドキュメンタリーの救いは、最後に、二酸化炭素の排出量を70年代の量まで削減可能であることを様々なプランと共に示したことです。
実現可能なプランがあるのというのは、心強いことです。
自分も、出来る範囲で二酸化炭素排出の削減に努力しようと思います。