最近、通信の世界では、つなぎ放題、かけ放題が当たり前になりつつありますが、トータルコストの観点で見ると、必ずしもコストダウンにつながっていないのではないか、という面白い視点の記事がありました。
ホワイトプランが会社のトータルコストを上げている?:零細ベンチャー企業12年の取り組みと、今後の取り組み - CNET Japanという記事です。
これまでだと、携帯電話で話しているときは、(仮に相手からかかってきた電話であっても)通話料を気にして、できるだけ早く電話を終わるように気を使っていたのですが、ホワイトプランだとお互いに安心して、通話時間が長くなりがちです。検討する必要があったり、書類を探しながら話しているようなとき、今までなら「ちょっと後に、かけ直します」と行っていたところを、そのままダラダラと電話をつなぎ続けてしまいます。
もちろん、通話料金については無料なのでコストはかかりませんが、勤務時間中の電話の場合、喋っている人の人件費は通話料よりも高いので、逆にコスト増になっている場合もあります。
これを読んで思ったのは、携帯電話に限らないな、ということです。
例えば、インターネット。
数年前(十ウン年前?)はダイヤルアップの時代であり、電話代を気にして、必要な通信が終わったらさっさとコネクションを切っていました。これだと、不要な通信もしませんし、今なら当たり前のネットサーフィンをすることもほとんどありませんでした。
現在のADSLや光回線による常時接続では、ついだらだらとネットサーフィンをしてしまいます。
その結果、睡眠時間が削られたり、勉学に勤しんだりする時間が知らず知らずのうちになくなっていたりします。
飲食店における「食べ放題」「飲み放題」も、実はそれほど安くはなく、元を取ろうとすると食べ過ぎたり飲み過ぎたりして、結局は体に悪かったりします。
だったら、同じ値段を払って、少量の美味しい物を食べたほうが、健康にも良いです。ダイエットのことを気にしないで済みますし、「ウェストが入らなくなった」と太いスラックスを買いに行かずに済みます。
そう考えると「~放題」というのは、実はトータルでは高くつくことなのかな、と思えてしまいます。
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