遙かなる時空の中で~八葉抄~第八巻【感想】

TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして見ました。
2007年の年末に、深夜に地上波で「劇場版 遥かなる時空の中で 舞一夜」が放送されていたのを録画していたのを見たところ、ちょっと背景が掴めなかったので、ネットで調べたところTV版があって現在はDVDがレンタルされていることを知って、順次見ているところです。
DVDの第八巻には、「第弐十一話 鬼と人」「第弐十二話 鬼出づる時」「第弐十三話 かわたれ」が収録されています。
ようやく終盤らしくなって来ました。

印象的だったのは、イノリの姉のセリと、鬼のイクティダールとのエピソードでした。
セリが山中でならず者に襲われそうになっていたところをイクティダールが救って、セリが病弱だと知ると薬を渡し、その後もこっそりと薬を届け続けてくれていたとのこと。
良い話です。
気になるのは、セリとイノリが生まれ育った村を追われた理由です。村人達は、鬼が川に毒を流したと言っていたようですが、きっと、鬼とはまったく関係のない話だったのでしょうね。

さて、天真の妹の蘭ですが、泰明によって、忘れていた記憶を取り戻してしまいます。
そして、鬼の手先となっていた事実を黙っていたことで、あかねに当たってしまいます。
言ってみれば「やつあたり」のようなものですが、日頃、八葉に囲まれて(ちやほやされて)、男性陣に明るく優しく接しているあかねと、蘭の境遇は、対極にあるようなものですから、蘭があかねを快く思わないのも当然かも知れません。
そういう目で見てみると、蘭の存在は、「遙かなる時空の中で」の中で、女性人の個性のバランスを保っているとも言えそうです。