ゴルゴ13 劇場版【感想】

TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして見ました。
最近、テレビシリーズが放映されており、それに近い物をイメージしていたのですが... レンタル開始日が2009/02/13だったのでそう思ったのですが、よく見たら1983年のものでした。

1時間半のストーリーは、ゴルゴシリーズにはちょっと長過ぎかも知れません。
たくさんのエピソードで小さな山場がたくさんあって、かえって見所が不明瞭になっていた気がします。

冒頭のドクターZに関連するエピソードは、ドーソンとの闘いには明確なつながりがなく、「ゴルゴはたくさんの仕事を請け負っており、仕返しを画策する敵が多い」ことの強調にはなっても、ストーリー的にはさほど重要ではなかった気がします。
ロバートの狙撃の依頼主について、ストーリーでなかなか触れられないことも、依頼主を暗に示していて、私には意外性が乏しかったです。花言葉までは気がつきませんでしたが。
ゴールドとシルバーについては、あっと言う間に決着がついてしまい、拍子抜けしました。

気になったのは、ロバートの娘、エミリーです。
空港でエミリーは近距離からゴルゴを狙撃し仕損じますが、ゴルゴが反撃して撃ったのはエミリーの後ろにいたアルバートでした。
確かにアルバートも銃を抜いてゴルゴを撃とうとはしていましたが、実際にゴルゴに発砲したのはエミリーです。
ゴルゴも、発砲したのがエミリーだと分かっていたはずなのに、エミリーに対しては何もしませんでした。

ゴルゴに明確な殺意を持って銃を向け、発砲までしたのに、ゴルゴが見逃すというのは、ゴルゴのポリシーに反しているのではないかと思います。
もっとも、この劇場版が公開された1983年では、アニメの中で子供が撃たれるシーンを入れることに、今ほど寛容性がなかったのかも知れません。
むしろ、執事(?)のアルバートを含め、身寄りが次々といなくなることで、エミリーは銃で撃たれるよりも辛い人生を送るとも言えるのかも知れませんが。

最近のテレビシリーズを見ていて、オプショナルな(かつ同じ程度の)ストーリーを期待するのであれば、この劇場版はイマイチだと思います。