TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして観ました。
今だと、3以降は、ほぼ待たずにレンタルできるようです。
第5話では、リーンの翼に導かれて、バイストンウェルからサコミズ王とエイサップが第二次世界大戦の時代へとスリップします。他の軍艦等は、エイサップ達とは別に、一気に現代に飛んだのですが。
しかし、あくまでリーンの翼によって見た目上のタイムスリップしているだけであり、エイサップ達はその時代の人達の目には映らず、ナナジンで飛行機を斬っても飛行機は何らダメージを受けません。
B29による東京大空襲、沖縄戦、広島への原爆(リトル・ボーイ)の投下等、SFアニメで正面から取り扱ったのは、リーンの翼が初めてではないかという気がします。
一方で、現代に戻って来た金本とローリは、オーラバトラーで何と東京タワーを倒してしまいます。
そして言った科白が「日本人の平和ボケを覚まさせるんだ」「オーラパワーってさ、これ、力あるよ」「こっちの世界がひっくり返るぜ」でした。
切り倒した東京タワーの中には当然大勢の観光客がいましたし、折れて落ちた東京タワーの下敷きになって絶命した人も少なくなかったでしょう。
正直、このシーンから、金本とローリが嫌いになりました。
一方で、タイムスリップしているサコミズ王とエイサップは、戦争の現実に涙します。
サコミズ王の科白では、「赤ん坊や老人もいる。戦場ではないんだぞ。」「過去の事実はリーンの翼でも消すことは出来ない。」というのが印象的でした。
あと、エイサップの「エノラゲイが原爆を落とした。」「リトルボーイは駄目だ。」というのも印象的でした。
サコミズ王は実体験から分かるとして、エイサップにエノラゲイやリトルボーイが見て分かるという点は、ちょっと突っ込みたくなりましたけど。
そして、沖縄線に際して、軍部の「沖縄県民には深い慈悲を持っていただきたい。」という発言に対して、サコミズ王は「そんなことで日本国を狂わせたか。」「部隊の決戦ではない。これは戦争ではない。」と言い切ります。
これは、戦争のためのロボットアニメを数多く手掛けて来た富野由悠季氏の戦争観の一端を物語っているのかも知れません。
そして、随所に出てくる小さな羽は、実は、亡くなった人々の命の羽だったのですね。
一連のタイムスリップでの光景に、サコミズ王は「これはあってはならんことである」と涙し、オウカオーの力を持って、武力を使うものを成敗しようとします。
一方、エイサップは「力は未来を築くために振るうものだ。」と言います。
この世界観は、ガンダムSEED, SEED DESTINYのキラ&ラクスの考え方に近いかも知れません。
あと、この秋から始まるガンダムOOも、そうなのかも知れません。
ガンダムファンの方には、「リーンの翼」を観てみることを強くお勧めします。
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