海がきこえる【感想】

TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして観ました。
ジブリ作品とは言え、他のジブリ作品とは一線を画した作品でした。
ある意味、アニメーションにしては何も起こらない作品、でも、登場人物の心の内面を想像すると、実体験と重ねられる部分が多く、ある種の懐かしさを感じることが出来ました。
ジブリの中でも若手の方々が製作を担当していたからかも知れません。

舞台が高知ということで、話し言葉はほとんど土佐弁、観始めてすぐの頃はちょっと違和感がありましたが、舞台が東京に移った瞬間には逆の違和感がありました。
それだけ、観ていてこの作品に感情移入していたとも言えます。

里伽子は、一見、お高くとまっていてとっつきにくい感じがあるものの、内面は実はそうでもない部分があり、その点はよく描かれていたと思います。
原作の良さというのもあるのでしょうね。
ラストの、里伽子の科白を連続して流れるシーンは、ちょっとジーンと来ました。

残念だったのは「海がきこえる」というタイトルとの関連が今一つ分からなかったのと、エンディングで流れた挿絵のほうが、本編の人物描写よりも良かったことでしょうか。

DVDを借りたら、映像特典の「あれから10年 ぼくらの青春」も、ちょっと時間が長いですが、併せて見てみるとよいと思います。