劇場版 ブラック・ジャック ふたりの黒い医者【感想】

最近のテレビシリーズはほぼ一通り見ていたのですが、劇場版までは足を運ぶ気にはなれなくて、今回TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして観ました。

予告編からは、ブラック・ジャックとドクター・キリコとは敵対するものと思っていたのですが...
意外にも、協力関係でした。

キリコの行為は、言ってみれば安楽死の手助けであり、これが医療行為かと考えると難しい問題ではあります。
冒頭、爆弾テロ事件に巻き込まれて身動きが出来なくなった母親が、二人の子供の将来を思ってキリコに安楽死を頼みます。
もちろん、子供にしてみれば「どんな形でも生きていて欲しい」と思うのでしょうけど、親にしてみれば「子供の将来の負担になりたくはない」と思うのが自然でしょう。
どちらが優先されるべきか、考えさせられました。

メインのストーリーは、感染力と致死率の高いウィルスとそれのワクチンを保有することで、全世界を手中に収めたいという企業を取り上げており、この構図自体は他の映画等でもよく使われていますね。
他の映画と違うのは、他の映画ではその企業に立ち向かうのが主人公ですが、この映画で主人公ブラック・ジャックが立ち向かうのはあくまで患者であり、企業は副次的に罰を受けるという形になっていることです。
ブラック・ジャックは、あくまでドクターでした。