TSUTAYAのDISCASでKanon(カノン)のDVDを順次レンタルして見ています。
DVDの第5巻には、第13話「あぶなげな三重奏~trio~」、第14話「ひびわれた協奏曲~concerto~」、第15話「かくれんぼの小奏鳴曲~sonatine~」が収録されています。
主に、川澄舞と倉田佐祐理のストーリーでした。
登場人物ごとに、印象的だったことを纏めてみます。
まず、祐一の同級生の北川です。
舞踏会をめちゃくちゃにしてしまった舞の振る舞いですが、祐一が生徒会室に行って直談判したのに加え、「自分は聞いていたんですけど、プログラムに載せるのを忘れていました。どうも済みませ~ん」という北川の機転で、何とか舞は退学を免れました。
生徒会室で北川がフォローしてくれなかったら、祐一は立つ瀬がなかったところでしょう。
北川は自分のしたことを友達として当然の行動だと思っており、いいやつだなぁと思います。
今回、出る機会の少なかった栞ですが、祐一も昼休みにはしっかり栞に会いに行っています。
栞は、祐一の同級生の美坂香里を自分の姉だと言いますが、祐一から、香里が「自分には妹はいない」と言っていることを聞きます。
これは栞にしてはかなりショックだったと思うのですが、とっさに同姓同名の人だと言った栞は、頭が回るだけでなく、けなげだなと思いました。
佐祐理は、ヒロインの中ではサブキャラクター扱いなのですが、DVDの表紙にもなっているくらいで、本DVD中では舞の次くらいの存在感があります。
特に、学校の帰りに祐一と喫茶店に立ち寄った時の祐一との会話が印象的でした。
以前、病気で亡くなってしまった弟の一也、佐祐理は父の言いつけを守ったがために、一也に厳しく、甘やかさずにいたという過去がありました。
入院した一也に、お菓子とおもちゃ(水鉄砲)を差し入れて、病室で一也と一緒に泣いたのが、一也と楽しく遊んだ最初で最後の機会。
倉田家の長男である一也のことを思っての厳しさだったのでしょうけど、子供の一也には、そして佐祐理にも、酷だったのだと思います。
以来、自分のことを、あたかも第三者が見ているかのように佐祐理と呼ぶようになり、笑うこともなくなったとのこと。
そして、高校で舞に出会ってから、今のようにいつも笑っていられるようになったという、今の佐祐理からは想像できないエピソードが明かされました。
また、佐祐理の口から、この作品の題名がKanonである由来めいたことも明かされました。
最後に、本DVDでのメインヒロインの舞について。
オープニングの麦畑のシーンに出ていた、ウサギの耳のカチューシャをした女の子は、幼い時の舞で、幼い頃の祐一は、あゆだけではなく舞とも出会っていて、遊んでいたようです。
当時の舞には、人間、動物、植物を治癒する能力があって、テレビで取り上げられた挙句にイカサマ呼ばわりされてしまい、逃げるようにこの街にやって来たとのことでした。
そうした能力を、唯一、奇異と思わないで友達となってくれた男の子が、祐一なのでした。
祐一は、単に休みが終わって街を離れただけだったのですが、舞はそのことを「ずっと昔、一人だけいた友達も、自分の元から去っていった」とネガティブに受け取ってしまい、その時に祐一についた「魔物がくる」という嘘を真実にするために、舞の能力が魔物を作り出していたとのこと。
大切な友達の佐祐理に重症を負わせた魔物は、実は自分の能力によるものだと知ったのですから、舞が自分の命を絶とうとするのも、無理はないかも知れません。
最後の魔物が言った「私は舞の力のかけら。でもこう呼んで欲しい。『希望』って。」という言葉がとても印象的でした。
細かいことですが、一つだけ気になるのが、祐一が舞に言った「次の年も麦畑に行ったけど、会えなかったんだ」という台詞です。
次の年には、もう、麦畑はなくなっていたのではないかと思うのですが。
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