ひぐらしのなく頃に 第九巻【感想】

TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして見ました。
ようやく、1stシーズンを見終わりました。

第九巻には、罪滅し編の後編、其の四と其の五が収録されています。
始めはレナがリナと鉄平は殺めるところから始まるのですが、埋めた死体がなくなっていたことからレナの仲間への、特に魅音への猜疑心が生じ、鷹野の研究ノートの影響もあって、レナは宇宙人や園崎家のテロ計画を信じるようになって行きます。
最後は、警察に園崎家の強制捜査をさせんがために、学校の生徒達を人質にして学校に篭城までしてしまいます。
ガソリンに時限発火装置、トラップなど、かなり計画的な犯行でした。

これもパラレルワールドの一つなんだなと思って見ていると、そうではないことが分かります。
一つは圭一の記憶で、鬼隠し編で圭一が自分の手で魅音とレナを金属バットで殴打して死なせてしまったことを思い出します。
別世界での記憶を思い出した圭一を見た梨花は、圭一にその記憶があるのかと尋ねます。
どうやら梨花は、パラレルワールドで何が起こって来たのか、知識というより記憶があるようですね。
他にも、「あの時、自分に勇気があれば」といった台詞もありましたし、梨花は雛見沢村で同じ時を何度も繰り返して生きているようです。
この謎は、「ひぐらしのなく頃に解」で解き明かされて行くのでしょう。

とりあえず、「ひぐらしのなく頃に」は、単なるパラレルワールドを「実は裏ではこういうことがあったんだ」と別の世界の出来事を通じて謎解きをする(種明かしをする)ストーリーではなく、梨花の視点では各編がすべてつながっていることが分かり、ストーリー展開の根幹が理解できました。
こういう手の込んだアニメーションは、初めてですね。
強いて言えば、今OAされている「うみねこのなく頃に」くらいでしょうか。

それにしても、登場人物の少年少女は、人を傷を負わせることに躊躇が少ないという観点で、本当に一癖も二癖もありますね。
レナと魅音、詩音だけでなく、圭一も雛見沢に越してくる前、東京で連続幼児襲撃事件を起こしていたことが、レナの口から明らかにされます。
子供がいる身としては、そういう前科があると知ると、圭一を主人公として見られなくなりますね。
梨花も、目明し編では詩音/魅音のいる園崎家に催涙スプレーと注射器を持った上で醤油を分けてもらいに来ていたあたり、計画的だったのでしょう。

こうして見てみると、他人を普通に大切に思える心を持っているのは、沙都子くらいでしょうか。
あのお嬢様口調はさておき、沙都子には、続編でも悪い道には走らないで欲しいものです。