蛍火の杜へ【感想】

TSUTAYAのDISCASでDVDをレンタルして見ました。
夏目友人帳をオンエアですべて見ていたので、いつかこの作品も見てみようと思っていました。
なかなか良かったですね。
ヒロインの竹川蛍、田舎に帰省して、自分の学校の制服を着て山に入って行ったら、家や近所の人からビックリされるのではないかとか、そもそも女の子一人で山に遊びに行っていて心配されるのではないかとか、気になるところはあったのですが、作中の時間の経過が早いこともあり、あまり気になりませんでした。

ギンの最後は切ないものがありましたが、お互い、相手に触れたいという想いを成就してのことだと思うと、あれで良かったのでしょうね。
また、ギンが消えるきっかけが、ギンの事情を知らない他の人間の子供が躓いたところをギンが反射的に助けようとしたというのも、絶妙でした。これが、蛍に関係していたり、ギンの意図的な意思に依るものだったりしたら、後味はまったく異なったものになったと思います。

蛍にとっては、ギンは幼い時は田舎にいる歳の離れた遊び相手だったのでしょうけど、年が過ぎ身長が追い付いて行くのに連れて想い人に変わって行きました。
蛍は高校を出たらギンのいる森の近くに移り住もうとまで考えていました。純粋だなと思います。
蛍のことを気に掛けていたらしい同級生の男の子が可愛そうに思えたくらいです。

全体を通じて蛍とギンのピュアな想いが伝わって来ましたが、果たしてそこにどんな未来があるのかと考えてみると、あの終わり方は考えられる中で最も良かったのではないかと思います。

気になったのは、夏目友人帳との世界観の違いで、果たしてギンを含む妖怪たちは普通の人間の目に見えていたのだろうかということです。
妖怪のお祭りの時には人間の子供たちにも見えていたのでしょうけど。
どうも、夏目友人帳と比べて見てしまうと、変に気になってしまいました。

また、緑川ゆき原作の作品が出たら、見てみたいです。