WWFジャパンに支援を始めてから30年近くなり、昨年はWWFジャパンのトークイベントに参加させていただいていました。
昨夜、活動報告会がオンラインで開催されていて、聴講させていただいたのですが、最後のQ&Aで違和感を感じました。失望と言ったほうが近いかも知れません。
WWFジャパンが支援する国を選定する際には、日本のその国からの輸入額を見ているとのこと。
その国の自然を保護することで、今後も継続して輸入が出来るようになるからとの説明でした。
こうした説明は、一見リーズナブルであり、満足するサポーター会員も多いのだと思います。
ただ、輸入額で支援するかどうかを決めてしまうと、輸入額が大きく自然保護の重要性が中くらいの国と、輸入額が小さく自然保護の重要性が高い国とでは、前者が支援の対象になってしまうわけです。
日本の視点では前者の国を支援したほうが良いのでしょうけど、世界の視点では後者の国を支援すべきだと思うのです。
また、マナヅルの保護についても「マナヅルが綺麗だから(可愛いから、だったかも知れません)」という理由が挙げられていました。
日本には「鶴の恩返し」というお話があるくらいで、鶴に好感を持っている人も多く、マナヅルの保護に肯定的な人が多いのでしょう。
私も、保護することについては肯定的です。
ただ、その理由が「綺麗だから」というのはやはり違うと思うのです。
外見だけで保護の優先度を決めてしまったら、「日本人が好ましい印象を持つ野生動物は保護して、そうでない野生動物は絶滅しても仕方がない」となってしまいます。
リソースは有限なので何らかの基準を持って保護対象を決めなければいけないのは分かるのですが、今回の活動報告会を通して、「WWFジャパンは日本人の損得と好き嫌いで保護対象を決めている」という印象を持ってしまいました。
今後の支援について見直しすることを考えています。
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